

ロボトラックが約12億円を調達 経営体制を強化 自動運転トラックで物流の未来に挑む
目次
自動運転技術で「物流2024年問題」に挑むロボトラック、資金調達と経営体制の強化を実施
トラック自動運転技術を開発するロボトラックは、2025年7月14日、プレシリーズA資金調達ラウンドにおいて約12億円の資金調達を実施したことを発表しました。同時に、経営体制の強化も行いました。
ロボトラックの概要と設立背景
ロボトラックは、2024年4月に創業者のNan Wu氏により設立された企業です。Nan Wu氏は早稲田大学での自動運転研究を経て、米国にてレベル4の自動運転大型トラックの開発を主導し、米ナスダック上場に携わった実績を持ちます。
設立後、経済産業省の「モビリティDX促進のための無人自動運転開発・実証支援事業」に採択。新東名高速道路(駿河湾沼津SA〜浜松SA)で100kmにわたるレベル4相当の走行テストに成功するなど、高度な技術力を持つ企業として注目を集めています。
資金調達の詳細と提携先
新規投資家と既存投資家の追加調達を含め、第三者割当増資により約12億円の資金調達を行いました。
オリックスとは同社子会社であるオリックス自動車も含め、ロボトラックの開発するレベル4物流自動運転システムの事業化に向けたパートナーとして共に物流業界に貢献していきます。
経営体制の強化:羽賀雄介氏が代表取締役CEOに就任
2025年6月、共同創業者として羽賀雄介氏が新たに代表取締役CEOに就任しました。羽賀雄介氏は慶應義塾大学卒業後、三菱商事にていすゞ自動車の東南アジア向け営業・マーケティング業務に従事。その後は宇宙航空事業やスタートアップ支援を経て、空飛ぶクルマのSkyDriveでCOOとして事業を推進するなど、多方面でのモビリティ及びスタートアップ事業経験を有しています。
今後の展開とスケジュール
ロボトラックは以下のスケジュールで事業展開を予定しています。
- 2025年度:東京〜名古屋間でレベル4相当の実証実験
- 2026年度:東京〜大阪間でレベル4相当の実証実験
- 2028年度:ロボトラック開発製品の製品化
これにより、国内における幹線輸送分野での自動運転技術の第一人者となり、課題解決に貢献する方針です。
投資家とロボトラック代表コメント
投資家コメント
グロービス・キャピタル・パートナーズの野本遼平氏は、 「自動運転は「誰もが思い描く未来」であるにもかかわらず、実現には多くの壁があるがゆえに、挑戦する人が少ない。ロボトラックはその未来を現実に変える力を持つ稀有な存在です。」とコメントしています。(※ロボトラック公式ニュースリリースより)
オリックス執行役の渡辺展希氏は、「ロボトラックとともに、物流の課題解決に取り組めることを大変嬉しく思う。今回の出資を機に、事業・経営から支援していきトラック自動運転の早期実現に貢献していきます。」とコメントしています。(※ロボトラック公式ニュースリリースより)
代表コメント
代表取締役CEO羽賀雄介氏は、「ロボトラックの「日本の物流の未来を支える」という大義に共感し、信じて投資頂いた既存投資家並びに新規投資家に対し、厚く御礼申し上げます。トラック自動運転という「誰もが思い描く未来」を実現させる挑戦に対し、一緒に挑戦し、サポートして頂ける物流業界の方々と今後お会いできることを楽しみにしております。」とコメントしています。(※ロボトラック公式ニュースリリースより)
参考サイト
・『トラックの自動運転システムを開発するロボトラック、 プレシリーズAラウンドで約12億円の資金調達、並びに経営体制 強化を実施』